都市基盤システム工学
現代および未来の社会経済活動を支えるためには,都市や国土,インフラを堅牢なシステムとして高め,効率的かつ効果的にマネジメントすることが不可欠です.当研究室は,持続可能で強靭な未来の都市・国土づくりを共創して実現するために,都市情報を活用した実証研究や現場での実践研究を通じて,計画論,政策論,方法論を考究しています.また,得られた研究成果を社会に還元し,実際の課題解決に役立てることにも力を注いでいます.
研究室ウェブサイト
http://www.ums.kuciv.kyoto-u.ac.jp/
教員
大庭 哲治 ( Tetsuharu OBA )
教授(工学研究科)
研究テーマ
現在および近未来の社会経済活動を支えていくためには、都市や国土のリアル基盤・デジタル基盤を堅牢なシステムとして高めることが求められています.そこで,(1)都市・国土計画と社会基盤整備,(2)都市再生・保全,(3)都市強靭化,(4)地理空間情報やデジタル都市基盤の利活用に焦点を当てて,学際的思考と国際的視野のもと,実証的あるいは実践的な研究に取り組んでいます.
連絡先
桂キャンパス C1-4 5階582号室
TEL:075-383-3191
E-mail: oba.tetsuharu.5nkyoto-u.ac.jp
研究テーマ・開発紹介
都市・国土計画と社会基盤整備
以下の3つの主なトピックに関する取り組みを通じて,都市・国土計画と社会基盤整備をテーマに,計画論,政策論,インフラ整備論について研究を進めています.
- 持続可能で均衡のある国土の発展や地域間連携を目指した,望ましい社会基盤整備と地域交通体系の構築のための『国土・広域計画』
- モータリゼーションやスプロール化の進展に伴う都市空間の変容,ゾーニングと土地利用計画の高度化,環境や社会経済活動への影響といった課題に対処し,都市の魅力と活力の創生を目指す『都市計画・まちづくり』
- 包摂的で公正なアプローチの下,効率的かつ持続可能な交通システムの構築を目指す『交通計画』
都市再生・保全
以下の3つの主なトピックに関する取り組みを通じて,都市の成長や変化に対応しながら,現代のニーズに合った都市社会マネジメントとしての都市再生・保全をテーマに,政策論、制度論、実践論について研究を進めています.
- 地域の魅力を取り戻し,新たな活力を生み出すことで持続可能な都市社会を構築するため,地方創生や都市社会マネジメントを中心とした『都市・地域再生と中心市街地の活性化』
- 高層住宅や複合施設の建設,エリアのリノベーション,都市基盤整備などを通じて,老朽化した都市インフラや建築物を改善し,地域経済や社会環境の活性化を目指す『都市再開発』
- 古都京都の歴史的環境財(京町家や歴史的風土など)をはじめとした,歴史的・文化的な資産や環境の保全を目指す『歴史的環境の持続的な保全』
都市強靭化
都市や国土のレジリエンスを高めるためには,社会基盤や経済基盤の整備・マネジメントと併せて,社会的つながりの強化や環境保全も含めた包括的アプローチの実現が求められ,関係主体の協力の下,科学的根拠に依拠した適切な政策や制度の策定,情報の適切なコミュニケーションが重要です.そこで,『都市強靭化』をテーマに,自然災害や社会的変動に対応できる都市・国土づくり(物理的・社会的・経済的強靭性)のための計画論について研究を進めています.
地理空間情報やデジタル都市基盤の利活用
都市の持続可能性や効率性を高め,課題解決に向けたデータ駆動型の意思決定を可能にするため,多分野で急速に進展している地理空間情報やデジタル都市基盤の利活用をテーマに,例えば,情報収集・解析・可視化や技術の開発・応用など,次世代のスマートな都市づくりやインフラ管理のための方法論について研究を進めています.