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都市基盤システム工学

 

21世紀における都市は,生活の質を向上させ、環境や防災に配慮した持続可能な社会でなければなりません.当講座では,豊かな社会の実現を目指し,ソフト・ハード両面でさまざまな研究課題に取り組みます.新たな都市空間創出と公共利用,エネルギー生成後の副産物の地下貯留固定、それらを実現するための要素技術の研究,固定効率的かつ環境に優しく安全な都市物流システムの構築や都市基盤施設構築のための技術開発について研究を行っています。

教員

岸田 潔 ( Kiyoshi KISHIDA )

岸田 潔教授(工学研究科)

研究テーマ

不連続性岩盤の力学および水理学特性の解明とモデルの構築。岩盤不連続面の強度回復とヒーリング現象の解明。岩盤の熱-水-力学-化学連成問題。地盤内多相流移流・拡散シミュレータの開発。トンネル掘削における土圧の評価。プレキャストアーチカルバートの力学挙動の解明と実施工へ適用。

連絡先

桂キャンパス C1-2 3階335号室
TEL: 075-383-3229
FAX: 075-950-3800
E-mail: kishida.kiyoshi.3r@kyoto-u.ac.jp

山田 忠史 ( Tadashi YAMADA )

Yamada准教授(工学研究科)

研究テーマ

都市や地域における物流・ロジスティクスの役割について検討し、その効率的なシステムづくりについて研究しています。特に、有効な都市物流施策、マルチモーダル物流システム、循環型社会を支えるロジスティクス、サプライチェーンの効率化に寄与する物流システムに注目しています。

連絡先

桂キャンパス C1-2 3階336号室
TEL: 075-383-3230
FAX: 075-950-3800
E-mail: t.yamada@kiban.kuciv.kyoto-u.ac.jp

研究テーマ・開発紹介

エネルギー生成後の副産物処理に関する先端的アプローチ

高レベル放射性廃棄物地層処分,岩盤内への二酸化炭素貯留処理問題等,エネルギー生成後の副産物を安全にかつ安定的に地下貯留・固定するには,地盤・岩盤力学,水理学,熱力学,地球化学等,複合的な分野の知見の統合が必要です.本講座では,先端的な基礎実験・研究を通じて,不連続面を含む岩盤の力学・水理学的特性の解明を行います.また,これらの基礎実験・研究より,熱・水理学・力学・化学(THMC)連成を考慮に入れたモデルの構築およびその数値シミュレータの構築を目指します.

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Fig.1  Distribution of flow vetors on apeture contour map and enlarged view

不連続性岩盤の力学的・水理学的挙動

トンネル・地下空洞の掘削問題,大型構造物岩盤基礎の安定問題,斜面安定を検討する場合,岩盤の力学的・水理学的挙動を支配するのは,岩盤不連続面の力学的・水理学的挙動です.本研究室では,岩盤の単一不連続面の力学挙動および水理学的挙動の実験的検討を行い,そのモデル化を目指します.

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Fig.2  Distribution of flow vetors on apeture contour map and enlarged view 

ITSを活用した効率的かつ環境に優しい配車配送計画の開発とその応用

配車配送計画は都市物流システムを考えるときの基礎的な計画です。この計画をより効率的かつ環境に優しいものにするために、ITS(Intelligent Transport Systems)によって得られる所要時間の履歴情報を用いて、所要時間の変動を考慮した確率論的配車配送計画モデルを適用することにより、物流コストの削減、トラックの総走行時間の削減効果が見られました。

このように、所要時間情報を活用することにより、効率的かつ環境に優しい都市物流システムを構築することが可能になります。また、配車配送計画の厳密解を求めるために列生成法による分枝価格法を適用しソフトタイムウィンドウがある場合の厳密解について研究を行っています。

さらに、災害時において被災者の困窮や燃料消費を最小にするような多目的最適化配車配送計画モデルを開発し、災害時におけるヒューマニタリアンロジスティクスの研究を行っています。

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図-1  タイムウィンドウ付き配車配送計画における最適経路の例(東京)

マルチエージェントモデルを用いた都市物流施策の評価

マルチエージェントモデルとはモデル内に複数のエージェント(agent)を想定し、そのエージェントが各々の知識(knowledge)、目標(goal)、技術(skill)、計画(plan)などを調整しながら行動するモデルです。

都市物流に関係する利害関係者として、「物流事業者」「荷主」「行政」「住民」の4主体(エージェント)が考えられます。行政が都市内においてロードプライシング、トラックの流入規制、積載率規制などの都市物流施策を実施した場合に、物流行動に与える影響について考察・評価するため、上記の4主体の相互作用を考慮可能なマルチエージェントモデルを構築しました。このモデルを用いて都市物流施策を実施した場合の都心部、周辺部の環境改善効果、物流事業者、荷主の利益の変化などについて研究を行っています。

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図-2 マルチエージェントモデルの概要

サプライチェーン指向の物流メカニズム解明に関する理論的研究

物資を輸送する貨物交通の発生、集中、分布には、物資の発生、集中、分布、すなわち、物流需要が深く関係します。さらに、この物流需要は、サプライチェーンネットワーク(SCN)上での製品や原材料の生産、取引、消費から派生します。したがって、貨物交通の需要メカニズムを把握するためには、SCN上で生じる現象を理解しなければなりません。

この研究では、製品の生産、取引、消費の担い手である製造業者、卸売業者、小売業者、消費者(消費市場)、および、製品の輸送の担い手である物流業者の意思決定や行動を記述し、SCN上での製品の生産量、取引量、価格、輸送量などを算出する数理的手法(サプライチェーンネットワーク均衡モデル)の開発に取り組んでいます。

製品や原材料の取引はSCN上で行われますが、それらの輸送は交通ネットワーク上で行われます。それゆえ、貨物交通や旅客交通の需要とSCN上の物資の取引は、相互に影響を及ぼします。SCN上で生じる現象を無視して、最適な貨物輸送ネットワークは設計できません。また、交通ネットワークの強靱化は、災害時の物資の持続的供給にもつながります。これらの背景から、SCNとマルチクラス交通ネットワークを統合したスーパーネットワーク均衡モデルの開発にも取り組んでいます。

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図-3 サプライチェーンマルチモーダル交通スーパーネットワーク

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